INTERVIEW
荒木 美由
1988年東京生まれ。2013年 女子美術大学大学院 美術研究科美術専攻修士課程立体芸術領域修了。「なくなること」をテーマに作品制作を続けている。
2020年9月にいりや画廊(東京/入谷)にて個展を予定。
【Q1】Think our own well-being というテーマをどう解釈し、作品制作に取り組んでいますか?
【A1】空と大地が繋がる滑走路、都市と自然が共存する方法を模索する場所。 息苦しい世の中で「ここにいていいよ」と言える場所を作っていただいたのだと、 そんな熱量を関わる人たちから感じています。 滑走路は新しい場所に出発する場所でありながら、帰ってこられる居場所にもなり得ます。 100年、もっと先の未来を創造していきたいですね。
【Q2】作品のコンセプトを教えてください。
【A2】「呼吸する石」について
穴は空気を吸い込んで風を取り込み、その場所に馴染んでいく。
風や土や雨で表情を変えていく。
人と景色と呼吸を繰り返していく。
私の石は穴に種が落ちたり、苔むしていくことで表情を変え場に馴染んでいきます。
応募の際、空間を作られる方と相談しながら制作をしたいと希望しました。
それが実現し、植物と空間のエキスパートのお力を借りして、木々の間に石を設置させていただきました。
ランドスケープデザイナー平賀達也さんの選んだ木々達は葉や種が落ちるものが多く期待が高まります。
亀川石材さんの小松石は粘りづよく雨にうたれてまろやかになっていきます。
人間は寿命の限りしか目の前に在る景色は見られないのですが、 石はずっとそこに在って、私たちの見られない景色を観ることができます。
いつまでもGREEN SPRINGSが在ること、石が景色の一部になっていくことを願います。
【Q3】今後の立川に期待することは何ですか?
【A3】パブリックアート(ファーレ立川に設置された作品以外も)がたくさんあることに 来るたびに感動します。
無くても困らないけど、在ったほうが豊かなもの。 新しいことにチャレンジしやすい環境でありながら、忘れられない景色が在ること。
そんな豊かさを立川には持ち続けて欲しいです。