INTERVIEW

エマニュエル・ムホー

建築家/アーティスト/デザイナー

フランス生まれ。1996年より東京在住。emmanuelle moureaux architecture + design主宰。東京の“色”と街並が成す複雑な“レイヤー”と、日本の伝統的な“仕切り”から着想を得て、色で空間を仕切る「色切/shikiri」コンセプトを編み出す。色を大胆に取り入れた建築、空間デザイン、アートなど多様な作品を創造し続けている。代表作に巣鴨信用金庫の建築設計、ABC Cooking Studioの空間デザイン、100 colorsシリーズ、UNIQLOやISSEY MIYAKEのアートインスタレーション、国立新美術館での「数字の森」などがある。東北芸術工科大学准教授。

【Q1】Think Our Own Well-being というテーマをどう解釈し、作品制作に取り組んでいますか?

【A1】―初めて東京の街並みを見た時、溢れる無数の色に衝撃を受け、東京に住もうと決めた。この美しさと感動は今でも私の心を躍らせ、色を通して1 人でも多くの人にエモーションを感じてもらいたい。―
色は、人にエネルギーを与えたり、心を動かしたり、人を笑顔にする力があります。
Well-beingは少し分かりづらい言葉ですが、言い換えますとハッピーであり続けるということではないでしょうか。美しく、楽しく、でも考えさせられる、笑顔になる、そんな作品を目指しました。笑顔でいるということは、すなわちwell-beingであるということです。


【Q2】作品のコンセプト、内容を教えてください。

【A2】「mirai」と名付けたこの作品は、2020年から2119年までの「未来」の100年を視覚化した彫刻です。5層で構成しており、正面から2020年の2,0,2,0の4つの数字が並び、隣は2021、2022・・・2119までと層を渡りながら年を重ねています。
100年分の西暦はそれぞれ異なる色で塗装されており、100色で彩られた「mirai」は100 colors シリーズの新作でありながら、はじめての彫刻作品です。100色の「未来」を支えるのは「過去」。白い数字で表現しており、構造としての役割も担っています。
真正面や横、後ろ、モノレールからなど、様々な視点から「未来」を眺めて想像して頂きたいです。

「mirai」に凝縮された100年に
みんなの夢が集まって欲しい
人と共に街が変わっていく 
2030年が過去になる 
みんなの夢が刻んだ年と重なり 
虹んで虹んでいく
凝縮された100年に凝縮された想い 
笑顔になって想像して欲しい 
夢虹む「未来」


【Q3】今後の立川に期待することは何ですか?

【A3】「mirai」に込めた思い、そしてGREEN SPRINGSプロジェクトのビジョンであるように、立川が「100年」も続く、笑顔になる街であって欲しいと願います。